設計を行う前の確認事項(総合)です。
設計依頼ガイド(このページ 39K bytes)

このガイドは4部構成です
・システム編
・回路設計編
・基板設計編
・ソフトウエア編

2016年 3月19日更新
東陽システム株式会社
Copyright(c) 2000 Toyo System Corporation
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製品開発の前に、各編の内容を充分考慮し明確にして下さい。
安易な気持ちでの製品開発は失敗の元です。
不明点はご相談願います。

製品や図面の記述方法には各社の標準や方針があります。
全てオマカセなら当社としては簡単なのですが、
御社製品を設計するに当たり、後々トラブルの無いよう事前に下記の内容について確認をお願い致します。
設計過程で新たな問題の発生が予想されますが、その場合は随時ご相談致します。

システム編
1. 製品概要
どんな物、どんな機能、今までと何が違う、売れそう、名称は、キャッチフレーズは
2. 販売先
誰に売りたいか、どんな人(企業)なら買ってくれるか、自社内専用か
3. 販売価格
いくらなら買ってくれるか
いくらなら利益が出るか(開発費も考慮する)
4. 販売方法
どうやって売るか
直販する、商社に依頼する
リースを組む
5. 宣伝広告
どうやって宣伝するか、雑誌、DM、展示会、インターネット掲示板
6. 生産台数
毎月何台作るか、生涯生産台数は、在庫は何台持つか
1ロット何台作るか
7. 法律
他人の知的財産権に抵触しないか
電取、UL、特許申請、意匠登録、リサイクル法、PL法
8. 製品保守・クレーム対応
保守が必要か、誰がするのか
出荷先でトラブルが発生した場合、誰が対応するか
その費用はどうする
9. 開発費
(1) 開発予算・開発期間
予定通りには行かないのが常です
(2) 支払い方法
一括、歩合(1台当たり数%)
10. 製造
どこで製造するか(外注、自社)、工程管理は誰がやるか
板金、基板製作、部品実装、配線、検査、梱包箱、パンフレット印刷
11. 部品購入
購入先は、商社、店頭、スポット市場
12. 製作費用
予算はあるか、支払い方法は
13. 機能追加、変更
費用が必要です
既納入先はどうする
14. パンフレット
デザイナーに依頼するか、自社で作るか
15. 仕様書の作成
誰が作り、管理するか
(1) 製品仕様書 機能詳細、外観デザイン、色、材質
(2) 操作説明書 製品に添付する説明書
(3) 製作仕様書 組み立て手順
(4) 検査仕様書 検査機器が必要
(5) 梱包仕様書 梱包箱
16. 評価試験
製品の安定度を確認するために、どんな試験を行うか
電圧、温度、湿度、振動、長時間動作、連続ON/OFF、高温放置、低温放置、温度サイクル、耐静電気、放射ノイズなど
17. 担当者のスキル
高校卒程度の電気、物理、数学、国語の知識を持っている担当者が必要


回路設計編
1. 回路設計について
1.1 設計方針
性能優先、部品点数優先、サイズ優先、価格優先にしますか。
1.2 使用部品
部品集約の容易な汎用部品を使用しますか、部品納期が悪くても性能、サイズ、部品点数を優先しますか。
1.3 使用環境
温度、湿度、振動、周囲の様子、可能なら用途をお知らせ下さい。
使用する部品を選定します。
2. 回路図の書き方について
2.1 図面枠のスタイル
(1) 当社の標準スタイルでよいですか、御社のスタイルにしますか
(2) タイトル、図番、社名には何と記述しますか
(3) 設計日、設計、調査、承認欄には何と記述しますか
2.2 回路部品シンボル
(1) 当社の標準シンボルでよいですか、御社指定のシンボルにしますか
(2) コネクタ、ICのピンに信号名などのコメントを入れますか
当社では必要な箇所に入れています。
(3) コネクタのピン番号の振り方
当社標準は1、2、3、4ですが1A、1B、2A、2Bのスタイルにしますか。
3. 部品について
3.1 部品メーカーの指定
(1) 当社の標準メーカーでよいですか、無指定にしますか、御社の指定メーカーにしますか
(部品表には部品サイズ、定格などが記述してありますので代替品は容易に選定できます)
(2) 当社の主な標準メーカー        
IC TI、東芝、日立、マキシム、JRC、マイクロチップ、ナショセミ
ROM、RAM TI、東芝、シャープ
トランジスタ 東芝、NEC
ダイオード ローム、東芝、サンケン
抵抗 KOA、ローム、BIテクノロジー
セラコン 村田、ローム
電解コンデンサ 日本ケミコン
コネクタ ヒロセ、日圧、オムロン
スイッチ 日開、フジソク、オムロン、サトーパーツ
コイル 富士電気化学
LED スタンレー、東芝
水晶 キンセキ、トヨコム
その他     AMD、FDK、JEL、MOT、TDK、TOKIN、URD、イータ、ソニー、エプソン、レイケム、トコス、パナソニック、サンハヤト、ホシデン、タカチ、リード、テイシン、マックエイト、日本電波、浜フォト、北陸電気、水谷、東光、菅野電機、和泉電気、三菱、潤工社、石塚電子、北川工業、丸三電機、板東電線
3.2 部品の種類
(1) Dip、ラジアル品を使用しますか、SMD(チップ品)を使用しますか
SMDの場合は部品のサイズを指定して下さい。
(2) 集合部品を使用しますか
抵抗、ダイオード、トランジスタなど。
部品は高価ですが、製造コストは安くなります。
(3) 指定の部品はありますか
特殊部品の場合、カタログがあればコピー願います。
(4) コネクタのピン数指定はありますか、任意でよいですか
4. 外部接続機器について
4.1 外部接続機器
(1) 仕様を明確にして下さい
(2) ケーブルの長さ、種類を明確にして下さい
4.2 保護回路
入力、出力信号に保護回路を入れますか、不要ですか
5. 部品番号について
5.1 主な部品番号のプリフィックスは当社標準では次のようにしていますが、指定はありますか。
IC
トランジスタ
ダイオード
コンデンサ
コネクタ
フィルター FL
スイッチ
LED LD
コイル
テストポイント TP
6. 電源供給について
6.1 供給方式
コネクタにしますか、ねじ止め端子にしますか、指定はありますか。
コネクタの場合メーカー、型名の指定はありますか。
6.2 電源フィルター
誤動作防止のため電源フィルターを入れますか、不要ですか。
7. 設計上の配慮について
(1) 調整・検査用のテストポイントを付けますか、不要ですか
(2) 基板取付穴のサイズはφ3.2にしますか、φ3.5にしますか
穴の周りにパターンを設けますか、不要ですか。
(3) 基板から筐体へのアースは必要ですか
取付穴と共用しますか。
ジャンパーでアースに落とす、落とさないの選択ができるようにしますか。
(4) 回路図にコメントを記述してもよいですか
タイミングチャート、信号の説明など。
8. 調整仕様書について
量産時に、動作確認のための調整仕様書は必要ですか、不要ですか。
9. 回路図関係の提出物について
9.1 ブロック図
ブロックダイヤグラムは必要ですか、不要ですか。
必要な場合
印刷物として提出しますか、PDFファイルにしますか。
9.2 回路図
A3で印刷しますか、A4に縮小して印刷しますか。
PDFファイルとして提出しますか。
9.3 部品表
印刷物として提出しますか、Excelファイルとして提出しますか。
9.4 CADファイル
(1) PADS Logicのデータファイルは必要ですか
(2) 部品ライブラリーファイルは必要ですか
10. 見積金額について
(1) 将来の回路変更は見積に含めておきますか
含める場合、どの程度にしておきますか。
(2) 設計のミスがあった場合、修正費用はどうしますか
100%完全な設計はできません。


基板設計編
1. プリント基板の種類、サイズについて
(1) 基板の種類は通常次のものが有ります
ガラエポ 標準的で産業用
紙フェーノール 性能はやや悪く民生用
(2) 基板サイズの指定はありますか
2. 配線方法について
(1) 配線面は片面、両面、4層の指定ができます       
基板代 片面<両面<4層
回路の安定性 片面<両面<4層
部品実装密度 片面<両面<4層
設計費  片面>両面>4層
開発期間 片面>両面>4層
回路の規模に依りますが、
簡単なもので低コストなら片面
複雑で信頼性を要求するのなら4層 
3. 実装部品について
3.1 部品実装
片面実装にしますか、両面実装にしますか
SMDの場合は両面実装が可能です。
3.2 実装部品の位置指定
特にCPU、コネクタの位置指定はありますか
3.3 ICソケットの使用
(1) CPU、ROMはICソケットを使用することがありますが、必要ですか
(2) 外部接続用ICは不良になることがよくありますが、ソケットを使用しますか
3.4 部品の高さ制限はありますか
4. パターンについて
4.1 パターン幅
(1) 当社標準ではピン間1本配線ですが、2本配線にしますか
2本の場合、基板製作時に不良が発生し易くなります。
(2) 信号線のパターン幅はピン間1本の場合、
当社では0.3mmで行っていますが指定幅はありますか
(3) ピン間2本の場合、0.2mm程度になりますが指定幅はありますか
4.2 1ピンランドの形状
当社では部品の1ピンの形状は □(四角)ですが、○(丸)にしますか
4.3 貫通ビアサイズ
(1) 当社ではφ1.0、穴径0.6を採用していますが、指定はありますか
(2) 貫通ビアに半田レジストをかけますか、かけませんか
4.4 リザーブのランド
(1) 空きスペースにリザーブランドを作りますか、不要ですか
(2) 前もって必要なリザーブがあれば指定して下さい
その際電源、GNDピンは電源に接続しておきますか。
4.4 マイター
パターン配線角度は通常は45度で行いますが90度(直角)で配線しますか、または任意角度で行いますか。
4.5 ティアドロップ
当社標準ではランドに小さなティアドロップを付けますか、不要ですか。
付ける場合の大きさは大きくしますか、小さくしますか。
5. 基板の表示について
5.1 基板名、図番、ロゴはシルク印刷しますか、パターン(銅箔)で表示しますか
位置の指定はありますか。
5.2 部品番号
一般にはシルク印刷しますが、シルク印刷しない場合はパターンで表示しますか。
5.3 基板版数
改造時の版数などを表示するための長方形のべた領域です。
シルク印刷しますか、不要ですか。
5.4 コネクタの情報(5V、GNDなど)、トランジスタのピン名称(ECBなど)
シルク印刷しますか、不要ですか。
6. シルク印刷について
6.1 シルク印刷を行いますか
6.2 両面行いますか、片面のみ行いますか
6.3 文字サイズ
当社では文字サイズ2mm、線幅は0.2mmで行っていますが、指定はありますか。
6.4 ピンマーク
(1) 当社ではピン数の多い部品や極性のある部品にマークを印刷していますが、不要ですか
(2) コネクタの場合、1ピンに△(三角)を印刷しますか
(3) マークは1ピンおよび5ピンごとに印刷しますか
(4) コネクタのピン番号
当社では5ピンごとに印刷していますが、コネクタの両端のみにしますか、全ピンに印刷しますか。
6.5 部品名
IC実装位置の下に部品名を印刷しますか、不要ですか
実装ミス防止対策になります。
6.6 両面実装の場合に片面のみシルクを行う場合
(1) 裏側(半田面)の情報は印刷しますか、不要ですか
(2) 印刷する場合、部品外形線を点線で印刷しますが、指定はありますか
(3) 部品番号は部品面と同じ形式になりますが、指定はありますか
7. 半田レジストについて
(1) 標準でレジストを設けますが、不要ですか
(2) レジスト径はランド径+0.254mmでよいですか、指定はありますか
8. 実装関係の提出物について
8.1 印刷物
(1) パターン図、内層図、レジスト図、シルク図、穴位置寸法図は必要ですか
原寸大で印刷しますか、拡大印刷しますか。
拡大の場合の倍率は用紙に合わせてよいですか。
(2) 印刷用紙は通常A4で、最大A3です
より大きな用紙が必要ですか。
(3) 用紙の種類
標準は白紙ですが、トレース用紙に印刷しますか。
(4) 印刷色
通常は黒ですが、カラー印刷にしますか。
8.2 ファイル
(1) 基板製造データファイルは必要ですか、不要ですか
(2) 提出できるファイルは次のものがあります
ガーバデータ(.pho)
ネットリスト(.asc)
アパーチャ (.rep)
NCドリル (.drl)
検証データとしてHPGL形式(.pen)
CAD(PADS Layout)のデータファイル
CADのライブラリーファイル
(3) PDFファイル
次のファイルはPDFファイルとして提出できますが必要ですか、不要ですか。
ガーバデータ(.pho)
ネットリスト(.asc)
アパーチャ (.rep)
NCドリル (.drl)
検証データとしてHPGL形式(.pen)
9. 見積金額について
(1) 基板製作後の回路変更は見積に含めておきますか
含める場合、どの程度含めておきますか。
(2) 設計のミスがあった場合、修正費用はどうしますか
100%完全な設計は1回ではできません。
参考
通常の設計では基板を製作し機能の調整、検証を行います。
回路の不具合などの変更を盛り込んだ基板を再製作し検証を行い量産します。
ここでもし再度不具合が発生したら再々度基板を製作します。
御社の方針、生産量にもよりますが
「数本の改造なら量産の許容範囲だ」
「1本の改造もあってはならない」 と様々です。


ソフトウエア編
1. プログラム言語について
アセンブラ、C言語などの指定はありますか。
2. 開発環境
ハード開発には開発用設備が必要になります。
当社設備として6809、PIC用ICEがあります。
3. 開発上の配慮
通常はモジュール化を図り美しく作りますが、開発期間短縮を第一目標にしますか。
4. プログラム関係の提出物について
次のものは必要ですか、不要ですか。
印刷物、ファイルのどちらが必要ですか。
(1) フローチャート
(2) プログラムリスト
5. 見積金額について
(1) 仕様変更があった場合の費用を見積に含めておきますか
含める場合、どの程度含めておきますか。
(2) 設計のミスがあった場合
修正費用や出荷先の改造費用はどうしますか。


問合せ、見積依頼はなるべくE-mailでお願いします
TEL、FAXでも可能です
(TEL受付は年中無休9時〜24時、不在の場合あり)
東陽システム株式会社
〒192-0911
東京都八王子市打越町1489
 
TEL. 042-637-3653
FAX. 042-637-3654
担当 荻山 正生
 (MASAO OGIYAMA)
E-mail tysy@nifty.com
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http://tysy.g.dgdg.jp/
Skype 東陽システム

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